幸せのメロンパンHAPPyHAPPy編集者
【最新版】キッチンカーに必要な営業許可、申請方法、費用を解説
更新日:8月22日
「キッチンカーを出すには営業許可って必要なんだよね…?」
「調理師免許とか持ってないけど、キッチンカーの開業ってできるの?」
「どこで営業資格を取ればいいんだろう・・・?」
「営業許可って本当に必要なの?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
今はキッチンカーブームですが、いざキッチンカーを出そうと思っても、結構初期段階でつまづいてしまうのが、この”手続き系”です。
非常にめんどくさいですよね。しかし、ここを抑えておかないとあとから営業停止に追い込まれます。無許可で営業すると、食品衛生法や風営法違反となり、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が課せられます。
ちなみに、私は、開業してから20年間メロンパンに特化したキッチンカーのフランチャイズを経営し続けていますので、こういう手続き系にもどこよりも詳しいと自負しています。
このページでは、全くキッチンカーのことがわからなかったど素人の私が、累計販売個数10億個以上、1日10万円〜20万円販売する驚異的な販売力を誇る幸せのメロンパンHAPPyHAPPyを20年間経営してきた経験から
キッチンカーに必要な許可や資格
営業許可がいらないキッチンカー販売
営業許可を取得する場所
営業許可の費用
営業許可申請の方法
など、キッチンカーの営業許可取得に特化してお伝えしていこうと思います。
また、
「キッチンカーの営業許可申請書の書き方を伝授!」
「営業許可取得のためのチェックリスト!」
「保健所で営業許可を取得する流れを紹介!」
など盛りだくさんで、まさに、完全版!にしておりますので、この記事をブックマークして保存して何度も見返すようにしてくださいね。
一緒にキッチンカービジネスの成功の一歩を踏み出しましょう。
キッチンカー(移動販売)に必要な資格・許可
そもそも、大前提として、キッチンカー(移動販売)に必要な資格・許可ってどんなものがあるかおわかりですか?まずはそこからお話ししていきます。
結論から言うと、キッチンカー開業において必要な資格・許可は最低限、①食品衛生責任者証と②営業許可証と③販売場所での販売許可の3つだけとなります。場所によっては消防の許可も必要となります。
つまり、調理師免許がなくても開業できるということです。
営業許可とは、「出店するエリアの保健所が指定している基準や条件を満たしたキッチンカー販売に対しての許可」のことです。この営業許可証がないと、希望する地域でキッチンカーを使った販売ができません。
キッチンカーだけでなく、通常の飲食店を開業する場合も同様に、営業許可を申請し許可証を取得しなくてはなりません。ただしキッチンカーと店舗では流れが異なりますので、まず相談へ伺う保健所で確認していきましょう。
もう少し細かいことをお伝えしていきますね。
1.飲食店営業許可証
最も基本的なのが、都道府県の保健所から取得する飲食店営業許可証です。この許可証がなければ、法律上、飲食物を販売することはできません。
許可を取得するには、事業の場所、設備、衛生管理者の配置など、一定の要件を満たす必要があります。この資格は、飲食業全般に要求されるもので、キッチンカーでも例外ではありません。
2.衛生管理者
上記の飲食店営業許可証を取得するためには、衛生管理者の配置が必要になります。衛生管理者は、食品衛生法に基づく資格で、食品の衛生的な取り扱いを監督する役目があります。
衛生管理者になるためには、都道府県が認定した研修を受ける必要があります。講義内容は、衛生法規、公衆衛生学など6時間ほどの受講となります。 受講料は都道府県によって異なりますが、大体1万円前後です。 講習会受講後は、修了証として、食品衛生手帳が配布されます。
3.運転免許
キッチンカーとして車を運行するための運転免許も必要です。普通自動車免許で対応可能な場合が多いですが、車両の重量や大きさによっては、中型、あるいは大型の運転免許が必要になることもあります。
普通免許を取得した時期による運転可能な車両の違い
免許取得時期 | 車両総重量 | 運転可能な車両 |
2007年6月1日まで | 8t未満 |
|
2007年6月2日~2017年3月11日まで | 5t未満 |
|
2017年3月12日以降 | 3.5t未満 |
|
4.特定施設等使用許可
商業施設やイベント会場で販売する場合には、その施設の運営組織から販売許可を得る必要があります。これは場所やイベントによって異なりますので、詳細は各運営組織に問い合わせてみてください。
キッチンカーはどこでも好きな場所で営業していいという訳ではありません。必ず、営業場所の「使用許可」が必要ですので、お気をつけてくださいね。
今、最もキッチンカー(移動販売)の需要が高いといわれるランチ時のオフィス街の場合、許可の申請先は、そのスペースの管理会社になります。また大学のキャンパスなら、大学側の許可が必要となります。
どこでキッチンカーを運営できるか知りたい方は、別記事「キッチンカー(移動販売車)ビジネスで絶好の出店場所を探す4つの方法」も一緒にご覧ください。
キッチンカー(移動販売)の運営に必要な飲食店営業許可証
キッチンカーは移動可能なキッチンを搭載した車であり、移動という特殊な部分に目が向きがちではありますが、食品を販売するビジネスですのであくまでも「飲食店」という面できちんと見る必要があります。
ですので、一般的な飲食店と同様に、厳密な食品衛生管理が求められ、またそれに対応した許可が必要となります。その中でも最も重要な許可が「飲食店営業許可証」です。
飲食店営業許可証とは、飲食物を提供するために都道府県の保健所から取得する必要がある許可証です。飲食店営業許可証がなければ、営業することは法律上許されません。そして、キッチンカーでも例外ではなく、移動販売であっても飲食店営業許可証を取得する必要があります。
飲食店営業許可証を取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。
施設と設備
キッチンカー内部は飲食店と同等の衛生環境を確保するため、食材の保管方法や調理設備、清掃設備など、特定の基準を満たしていなければいけません。
飲食物を提供するための適切な施設と設備が必要です。具体的には、食材の保管や調理に適した設備、清潔に保つための清掃設備等が整っていなければなりません。清掃設備となる給水・排水タンクは、その大きさによって、工程数などに規定が設けられています。
工程数 | タンクの大きさ | メニュー数 |
1 焼くだけ、盛り付けるだけなど | 40リットル | 1つのみ |
2 焼いて盛り付けるなど | 80リットル | 複数 |
複数 焼く、揚げる、盛り付けるなど3工程以上 | 200リットル | 複数 |
また、十分な換気設備があること、トイレが近くにあることなどもチェックされます。
最後にチェックリストも用意しておきますので、確認してみてくださいね。
衛生管理者の配置
飲食店営業許可証を取得するためには、衛生管理者の配置が必要です。衛生管理者は、食品衛生法に基づく資格で、食品の衛生的な取り扱いを監督します。この衛生管理者の存在がなければ、許可証を取得することはできません。
飲食店営業許可証の申請は、都道府県の保健所で行われ、申請には通常、施設の図面や衛生管理者の資格証明書、事業計画書等が必要となります。また、許可証取得後も、定期的な衛生検査を受けることが求められます。
キッチンカー運営者は、これらの要件を理解し、遵守することが求められます。飲食店営業許可証は、食品を安全に顧客に提供するための最低限の要件を保証するものであり、ビジネスの信頼性を高める重要な要素となります。そのため、適切な許可取得は、法令遵守だけでなく、ビジネスの成功にも直結します。
キッチンカー営業許可をもらう場所
ここでは、キッチンカーの営業許可を取得する場所について詳しく解説します。
前述した通り、キッチンカー販売には、飲食店営業許可証が必要となります。この許可証は、各都道府県の保健所から取得することができます。
しかし、取得方法や条件は各保健所によって異なるため、具体的な手続きはお住まいの地域や頻繁に出店する地域の保健所に確認する必要があります。
例えば出店場所が東京の場合、東京都保健医療局を参照していただければと思います。東京以外のエリアの場合は、厚生労働省の保健所管轄区域案内からエリアを選定し、出店したいエリアに電話をかけてみましょう。
キッチンカーの営業許可の費用
許可証の取得には、一定の費用が必要となり、その費用は各都道府県によって異なります。一般的には、数万円程度が必要とされています。
また、飲食店営業許可証の取得には、食品衛生責任者証も必要となります。食品衛生責任者証は食品を扱う施設で責任を持つ人の資格で、栄養士・調理師・製菓衛生師など一部の職種は食品衛生責任者証を取得せずに食品衛生責任者になれます。
食品衛生責任者証は日本全国で有効で、食品衛星責任者養成講習会を受講して取得することができます。この講習会の受講料も、許可証取得の費用の一部となります。
さらに、キッチンカー自体の購入費用や改造費用、保険料なども考慮する必要があります。これらの費用は、キッチンカーの種類や大きさ、装備などによって大きく変わる可能性があります。
以上のように、キッチンカーの営業許可の取得には、許可証の取得費用だけでなく、食品衛生責任者証の取得費用やキッチンカー自体の購入・改造費用、保険料など、さまざまな費用が発生します。したがって、キッチンカーの運営を考えている場合は、これらの費用をしっかりと計画に盛り込むことが重要です。
保健所で営業許可を取得する流れ
キッチンカーの営業許可申請は、飲食業を行うための重要なステップです。営業許可を取得する流れは、下記となります。
販売するエリアの所轄の保健所へご相談
必要書類を書き提出
設備等の確認・検査
検査結果に問題がなければ、営業許可書が交付
まず、営業許可を取得するためには、保健所に申請を行う必要があります。申請には、以下の書類が必要となります。
営業許可申請書は、キッチンカーで飲食業を営むための許可を申請するための書類です。必要な情報を正確に記入し、署名を行います。
営業場所の図面は、キッチンカーの内部レイアウトと設備を示すものです。手書きでも問題ありませんが、詳細に記載することが求められます。
食品衛生責任者の資格証明書は、飲食業を営むための資格を持っていることを証明するためのものです。食品衛生責任者手帳のコピーでOKな場合が多いです。
これらの書類を揃えたら、最寄りの保健所に提出します。保健所では申請書類の内容を確認し、キッチンカーの設備や衛生状態が審査されます。審査に合格すれば、営業許可証が発行されます。
注意点として、営業許可証は取得した地域でのみ有効であり、他の地域で営業を行う場合は、その都度新たな許可を取得する必要があります。また、営業許可証の取得は一定の費用が必要で、その額は地域や設備の規模により異なります。
以上が、キッチンカーの営業許可申請の手続きの大まかな流れです。しかし、具体的な手続きや必要書類は地域や保健所により異なるため、詳細は必ず各地の公衆衛生部門や関連機関に確認してください。
キッチンカーの営業許可申請書の書き方を伝授!
ここでは、キッチンカーの営業許可申請書の書き方を詳しく解説します。
1. 申請書のフォーマット
まず、申請書のフォーマットを確認しましょう。多くの保健所では、申請書のフォーマットが提供されています。これを基に、必要な情報を記入します。
2. 申請者の情報
申請者の氏名、住所、連絡先などの基本情報を記入します。法人で申請する場合は、法人名と代表者の名前を記入します。
3. 営業場所の情報
キッチンカーの営業場所や営業時間、営業日数などを詳細に記入します。移動販売であること、具体的な営業場所や営業ルートも明記する必要があります。
4. 設備の詳細
キッチンカーの設備について詳細に記述します。調理設備、冷蔵設備、衛生設備など、飲食店として必要な設備が整っていることを示す必要があります。
5. 食品衛生責任者の情報
食品衛生責任者の氏名と資格を記入します。食品衛生責任者証のコピーも添付します。
以上が、キッチンカーの営業許可申請書の書き方の基本的な流れです。しかし、具体的な書き方や必要書類は地域や保健所により異なるため、詳細は必ず各地の公衆衛生部門や関連機関に確認してくださいね。
営業許可取得のためのチェックリスト!
キッチンカー(移動販売車)の営業許可を取得する際には、保健所による厳しいチェックが行われます。以下にその主なチェックポイントを詳しく説明します。
飲食店営業許可証を取得する際には、施設と設備について一定の基準を満たす必要があります。以下に、そのチェックリストをご紹介します。
手洗い器の設置 | 厨房とトイレの両方に設置する必要があります。 手洗い器のサイズは自治体ごとに決められています。 多くの自治体では消毒器の設置も義務付けられています。 |
シンクの数とサイズ | 食材と食器の洗浄を別々に行えるよう、厨房には2槽以上のシンクが必要とされています。 1槽のサイズ(内径)は、幅45cm×奥行き36cm×深さ18cm以上が必要です。 |
食器棚の条件 | 食器を入れる棚は、必ず扉つきでなければなりません。 吊戸棚は天井と棚の間に隙間があるとホコリがたまるのでNGです。 床に置く場合は、目線以下の高さになり清掃しやすいことが条件になります。 |
給湯設備 | 清潔な飲食物を提供するためには、適切な給湯設備が必要です。 |
冷蔵庫と冷凍庫の設置 | 食材の保管には冷蔵庫と冷凍庫が必要です。 |
防虫設備 | 虫の侵入を防ぐための設備が必要です。 窓やドアに虫除けネットを設置するなどの対策があります。 |
床、壁、天井の材質と清掃性 | 床、壁、天井は清掃が容易な材質であること。 床は滑りにくい材質であることが望ましいです。 |
これらのチェックポイントをクリアすることで、スムーズに営業許可を取得することが可能です。しかし、各地域の保健所によって詳細な要件は異なるため、具体的な計画を立てる前には必ず保健所に相談することをお勧めします。
食品衛生責任者の資格
食品衛生責任者の資格は、飲食店や食品製造業など、食品を扱う事業者が必要とする重要な資格です。 食品衛生責任者は、その名の通り、事業所における食品衛生管理の責任を担う人物で、食品衛生法に基づき設けられています。
食品衛生責任者になるためには、一定の条件を満たす必要があります。具体的には、食品衛生責任者養成講習を受講し、修了証を取得していること。栄養士、調理師、製菓衛生師など、一部の職種は食品衛生責任者として認められています。
食品衛生責任者養成講習は、各都道府県の指定する教育機関で開催されています。講習の内容は、食品衛生法や食品衛生管理の基礎知識、食中毒の予防方法など、食品衛生に関する幅広い知識が含まれます。
食品衛生責任者は、食品を扱う事業所において、食品衛生管理の実施や監督、食品衛生に関する教育の実施など、食品衛生に関する一切の事項に責任を持ちます。
なお、食品衛生責任者の資格は、取得した都道府県に関係なく全国で有効です。しかし、食品衛生責任者が常時配置されていることが求められるため、事業所の規模によっては複数の食品衛生責任者を配置する必要があることも覚えておきましょう。
以上が、食品衛生責任者の資格についての基本的な情報です。食品を扱う事業を行う際には、食品衛生責任者の存在が不可欠であることを理解し、適切な人材を配置することが重要です。
まとめ
ここまで、キッチンカー(移動販売車)の営業許可の申請・条件・流れを解説してきましたがいかがでしたでしょうか??
最後に簡単にまとめておきますね。
営業許可の取得には、販売したいエリアの保健所への届け出が必要
あらかじめ保健所の許可条件を確認しておくとスムーズに申請が進みやすい
営業許可は、「飲食店営業」で取得することができる
食品衛生責任者の資格も必要なので要注意
営業許可取得までの手続きの流れの確認をきちんとすること
というのがポイントになります。
これを全てご自身でされるのは相当な負担がかかることも同時にお分かりになられたのではないでしょうか。
弊社、幸せのメロンパンHAPPyHAPPyでも、保健所の営業許可の対策などのご相談も受けております。1人で情報収集したために、時間がかかり、余計な費用などが発生してしまう前に、一度ご相談いただければと思います。